インナーチャイルドセラピーとは その価値観は誰のもの?
価値観というものは、絶対的なものではありません。立場が違えばそれぞれの価値観を持っているものです。
相手によって行動や言動を変えてしまうのも、相手の価値観に合った自分でいようとするからです。
そこでは善悪に振り回されて感情が生じ、だんだん苦しくなっていきます。
インナーチャイルドとは、ある価値観を信じ、その価値観に基づいて「自分が悪いんだ」と信じてしまったあなた自身であり、自分に否定されてしまったあなた自身です。本来、自分が自分を駄目としなければ、誰もあなたを傷つけることはできません。すべては自分の中に起きている問題なのです。
インナーチャイルドセラピーでは、このような価値観にとらわれた心を解放し自分の「本心」へと一歩ずつ近づき、本来のあなた自身と統合していくことをねらいとしています。感情が解放される時、涙が自然に流れるでしょう。泣くという事は、自分が現実と対面したということです。気持ちを押し殺して我慢して堪えているうちは、解決策を見いだせないでしょう。
そのポジティブな思考は、逃げ道に使われていませんか。またその落ち込みは、事実以上に深いものになってはいませんか。
絡まりあった心の糸を解ぐすセラピーで、もっと豊かなあなた自身と対面してください。
なぜこんな目に遭うのか
たとえば、あなたの問題が親子関係にあるとしましょう。
お母さんを許せない、こういうところがたまらなくイヤ、でも実は自分も同じ部分を持っていることが分かる、だから自分のことも好きになれないし、これも全てお母さんのせいだと感じる。
自分を愛してくれない親のもとへ生まれてきたのはなぜでしょう。
親と同じ価値観を持ってしまったのは、実は親のせいではありません。
私たちは生まれる前から同じ価値観(魂の汚れ)を持っており、それをきれいにするためにこの親を選んで生まれてくるのです。親を見て「こういう価値観は必要ない」と学び、手放すためにです。
自分と同種の鏡を選んで生まれたからこそ、乗り越えていくことができるのです。
どうしたら許せるのか
自分の感情が揺り動かされた出来事を、忘れないようにしてください。
日記は大変に有効です。
どんな気持ちが湧いてきたか、それに対してどんな自制心が働いたのか、でも本当はどうしたかったのか、誰にどうして欲しかったのか。
これを書き留めていき眺めてみると、思考のクセが浮かび上がります。
自分が自分をどう評価しているのか、許せないのはどんなことか、悲しみはどんなことから湧いてくるのか。どんな価値観に基づいて自分と周りを判断しているのか。
その源泉を突き止めるお手伝いを、インナーチャイルドセラピストがさせていただきます。
本来は要らないはずの価値観の解放こそがインナーチャイルド癒しとも言えるでしょう。
自己認識から解放・統合へ
さまざまなワークや対話を通し、価値観や道徳にとらわれない自分自身の骨格とも言うべき「魂の声」を聴いていきましょう。
価値観の問題の多くは、幼い頃の悲しい出来事に根っこがあるものです。心の奥底で泣いているあの時の幼い自分に声をかけていきます。
大人のあなたが、子供のあなたに、あの時かけて欲しかった声をかけるのです。子供の時には分からなかった大人の事情を分かるようになった今だから、救いに行くことができるのです。
自分は自分でしか救えません。
心の穴は、体の傷が内から細胞が盛り上がり再生していくように、自分でしか埋められないのです。
私たちは自分で治る力を持っています。それは、たとえ時間が掛かろうとも諦めない意思の力であり、勇気をもって行動する力なのです。そしてその力は、やはり悩み苦しんだことから生じてくるのです。
自分らしく本音で生きる。生き生きとした日々を咲かせる種は、あなたの心の奥底に埋まっていて、芽を出す日を今も楽しみに待っています。